2019年10月31日に火災の被害に会った首里城では、正殿はじめ9つの施設が消失したが「女官居室」は火災から免れ、梁、柱などのヒノキの木材(以下、木材)を取り出すことができた。沖縄県では、同木材の活用主体を沖縄県建築士会(以下、建築士会)へ移管し、建築士会はワーキンググループをつくり、いくつかの使い道を検討してきた。
諸事業者からの協力のもと、名刺入れ、ペン皿、ペンダントなどの材料として活用されすでに販売を開始している。この度、同木材の柱部分を使用した三線制作がスタートした経緯である。
うるま市に工房兼店舗を構える沖縄三線うるま屋(以下、三線うるま屋)では、建築士会に対し、同木材を活用した三線製作を提案。
沖縄県民の心のよりどころである三線文化を継承するためにも、同木材を有効活用できると評価され、プロジェクトとして採用された。
建築士会から10本の柱材を活用するよう話があり、三線うるま屋では、三線の音質を決める部材である棹(さお)として同木材を活用し、概ね20本程度製作できると考え、2021年秋より製作をスタートさせた。
三線うるま屋で製造販売している三線の一部は、地域の就労支援施設の利用者の手によって製作されているが、今回は本格的な三線として仕上げるために、県内で活躍する三線職人内間直樹氏(三線名工チャングワーの3代目)、また棹の塗装仕上げを比屋根氏に依頼し、最終的な組み立て、最終調整をうるま屋で行うこととし、2022年6月より製作に着手した。
胴(チーガ)の革は本革強化張りを施し、うるま屋独自のテンションの強い張り方とした。
message
首里城は戦の砦ではなく、人々を受け入れ、歓待する宮殿としての役割を担うものであり沖縄が世界に誇る平和の象徴とでもいうべき建造物です。
また一般に三線は家の守り神的存在として家庭において床の間に飾られ、重宝されて代々引き継がれるものです。三線が奏でる音楽には戦争を忌み平和を願う歌が多いと言われます。
首里城女官室の木材を使った三線には、再建への思い、平和への思いがこもった沖縄の未来を奏でる楽器になることを願います。
convention booth
首里城女官居室木材三線はようやく完成し、いよいよ販売を10月1日より開始する事とした。今年は沖縄復帰50周年の年であり、また世界のウチナーンチュ大会も開催される。
沖縄県建築士会ではこのタイミングに合わせて販売を行うにあたり、県内外、またウチナーンチュ大会へ参加する海外の人々にも購入を検討してもらい、首里城への思いを再確認してほしいと考えている。
how to buy
・三線は価格を13万円(税込)とし、製作等にかかった経費を差し引いた売上金を首里城未来基金へ寄付します
・販売はうるま屋が行い、電話およびホームページへの申し込みにより、先着順で購入者を決定いたします
三線うるま屋 新里紹栄
090-7469-5186
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名 称 | 公益社団法人沖縄県建築士会 |
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所在地 | 沖縄県浦添市西原1丁目4番26号 |
役 員 | 会長 金城 傑(以下割愛) |
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設 立 | 1955年12月17日 |
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